外見・美容の悩み、美容整形のセカンドオピニオン
人が外見にこだわり、それに悩むのは、異性を引き付けるのに外見が重要であるからであり、それは人間が雌雄の有性生殖動物である限り本能的な自然な行動であると言えます。特にそれが思春期から青春期に目立ってくるのも自然な現象で、悩む中でこそアイデンディティを確立して行けるのだから、むしろ正常な成長過程であるとも言えます。
外見・美容の悩み
悩みの質と程度を判断する
しかし、悩んでいる外見の程度(質)が個性の範囲のものなのか、異常の範疇に入るものなのかの理解は重要であり、それによって悩みの解決の対策も異なってきます。時間の経過に任せていれば徐々に解決して行くものなのか、美容医療的な対策が有効なものなのか、あるいは形成外科の治療が必要なのかといろいろであるからです。
また悩みの深さの程度・深刻度が了解可能な正常範囲のものなのか、了解不能な異常な病的なものなのかの判断も重要になります。思春期になって客観的自己意識が芽生え、従来持っていた自己イメージとのギャップに悩むものであるならば、やがて現実の自分を自己像として受け入れて強い悩みは徐々に軽快していく可能性が高いでしょうし、そうではなく不登校、摂食障害や自傷行為のように思春期の失調の一つの形としての身体醜形障害(症)の症状であるならば、何らかの心理的な援助が必要になります。また精神医学の対象範囲になるうつ、強迫性障害など神経症や統合失調症の初期症状であることもあるので、精神医学的な鑑別も必要となってきます。
外見の悩みは、質も程度も様々ですから、原因を早期に診断し対策の方向性を間違えないようにしないと、問題が深刻化し解決が難しくなることも少なくありません。
従ってなるべく早期に専門家に相談されるのが大事なことと考えています。
私は長年、形成外科医であった実績から、外見の悩みが、個性の範囲か病的なものかの医学的判断をすることができます。また精神科医でもありますので、悩みの深い原因がこころに由来するものかどうかの診断もできますので、安心して受診して頂けます。
また、ご本人が受診を嫌う場合は、家族の方だけの受診・ご相談でもお力になれると思います。
美容整形手術が失敗かどうか、の不安や悩みに答えます
手術が思うような結果にならず、手術の失敗だと悩み、憤る方は少なくありません。実際に医師の技術的な過誤や、未熟さで招いた全く予想外の結果となった場合もありますが、多くの悩み・訴えはご本人が術前に思い描いた予想と術後の結果の乖離(へだたり)に、その原因があります。
術前に説明された結果と施行された手術と現実の結果に問題がないかを判断し、その差が了解可能なものであれば、修正が可能かどうか、そのためにはどうすればよいかの相談にお応えします。
悩み・訴えの多くは、未だ術後経過の短いことや、手術で変わり過ぎて他人の目が怖いなど心理的な反応が原因であったりします。術後の悩みや不安は、手術というものの事情を理解していない事やこころの持ち方、考え方に原因があることも少なくありません。それらを正しく理解することで気持ちはかなり楽になります。
場合によっては、美容外科医と患者さんの間に入り、双方の理解が進むよう援助することも出来ます。
病気の診断や治療を受けた時には、それが本当に正しいものであったか不安になることは誰にでもあることです。いくつかの病院の医師の意見を聞いて判断することをセカンドオピニオンといいますが、それは病気の性質に拘わらず、患者さんの当然の権利となっています。
美容医療は自由診療ですから、なおさら患者さんは医師の治療が妥当であったかどうかを知りたいと思うのは当然でありますが、しかしその判断には、手術の内容と経過を理解出来るだけの十分な医学的な専門知識が必要になります。
従って信頼できる医師に相談するしかありませんが、その際医師には、その分野の十分な専門知識と最新の医療情報を持ち、手術の内容と経過の是非が判断出来るだけの力量があることが必要条件になります。
かつ立場的には中立性が担保されている医師であることが重要になります。手術をした医師と相談する医師が何らかの利益相反があれば、判断に公平性を欠く恐れがあるからです。
整形手術が止められない悩みに答えます
まるで手術依存症のように、次から次へと手術を繰り返す人がいますが、身体醜形障害(症)・醜形恐怖という一種の強迫神経症のためなのか鑑別診断をして、必要に応じて治療をします。そのような病気でない場合も、そうなった心理的要因を探しカウンセリングでその悩みや苦しみを軽減、解消します。
美容外科と形成外科の関係
時々、自分の治療は美容外科なのか、形成外科なのか判断に迷われている方をお見受けしますので、その違いを説明しておきます。
日本では形成外科と美容外科が混同されていますが、本来美容外科は形成外科の領域の一部になります。形成外科は一般的に、先天性の変形や後天性(外傷や腫瘍手術の後)の変形の再建術の他に、美容外科を扱います。
両者は元々、習得する医療技術に違いがあり、形成外科医が美容外科を行うことはできますが、美容外科医は形成外科学を履修していないと形成外科を行うことは不可能です。